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一のことを教えるには百の知識が必要なのだと痛感する毎日。
その力をつけることができた法政大学通信教育部での学びを
誇りに思っています。

卒業生

下忠 美穂 さん 文学部 日本文学科

1年次入学 2018年卒業

鹿児島県在住 /塾講師

Profile
地元・鹿児島を離れることなく、大好きな文学をとことん学びたい、との思いを胸に、高校卒業後の進路として文学部日本文学科へ入学。見事4年間で卒業証書を手にされました。
地元を離れずに大好きな文学を追求したかった
~法政大学通信教育部を選んだきっかけ~
地元を離れずに大好きな文学を追求したかった<br>~法政大学通信教育部を選んだきっかけ~

小学校の頃から国語が大好きで、「文学しか学びたくない」という強い希望をもっていましたが、鹿児島には文学部のある大学がありません。親しい友人のいる地元を離れるのも嫌で、高校卒業後の進路として、通信制大学の文学部を選びました。

入学にあたっては、近所の方が通信制の大学を勧めてくださり、それを聞いた母が資料を取り寄せるというかたちで、検討しました。他の通信制大学と迷った結果、最終的に地方スクーリングが多く、学費も安く、伝統があって設備が整っていた法政大学通信教育部に決めました。

4年で卒業する、という目標の難しさや、そもそも通信学習ができるかという不安もありましたが「あなたは真面目だから大丈夫」という母の一言に背中を押され入学を決意しました。

 

今は 地元・鹿児島の塾で、国語と英語を教えています。

国語が好き、という気持ちだけでは生徒たちに授業はできないので、やはり大学で文学の深い知識を学べたことが力になりました。

単位が思うように取れず辛い日々もありましたが、それを乗り越え卒業にたどりついたおかげで、今、塾での国語の授業が楽しくてたまりません。

一のことを教えるには、百の知識が必要なのだと日々痛感し、その礎となった法政大学通信教育部での学びを誇りに思っています。

やはり、スクーリングでの学友との出会いやふれあいが楽しみでした
~学習について~

在学中を振り返り、まず思い出すのは卒論も担当してくださった尾谷先生の大阪スクーリング「基礎特講」の授業で、とても印象に残っています。

若者言葉に関する授業だったのですが、その時、ちょうど若者言葉について卒論を書こうと思っていた矢先でしたので、受講のために、鹿児島から生まれて初めての大阪に、はるばる行きました。

若者言葉ということで、参加者は若い方ばかりかと思っていましたが、たくさんの年齢層の方が集まり、活気のある雰囲気でした。

楽しんで受講し、先生ご本人に質問もさせていただいた結果、卒論を書く上での思考の組み立てに大変役立ちました。

いつも卒論を書くときは、「基礎特講」で配られたレジュメを携帯していたくらいです(笑)。

 

「日本文芸研究特講・現代」は、通信学習で取得しましたが、初めて2つともA+だったので嬉しかったです。

一つは三島由紀夫の『仮面の告白』について、もう一つは宮本百合子の『信子』について書きました。

『仮面の告白』は、主人公の心情をジェンダーの観点だけから捉えるのではなく、「観念」をもとにした仮説を論証しました。

『信子』は、主人公の性格や境遇、付き合う人間など、似ている部分が多かったので、感情移入して読めました。主人公に共感するとどうしても散文的になってしまいがちですが、そこから意識的に、作品との心理的な距離を取ることで、論理的な文章を書けたのかな、と思いました。

 

私にとって、学生生活の中で充実感を感じられたのはやはり、スクーリングでの学友との出会いやふれあいです。

スクーリング試験前日の外濠キャンパスでの学友との勉強会や、試験後の学友との飲み会はいつも楽しみでした。

また、永井先生の漢文の授業では、休み時間に40歳以上年上の受講生の方たちから質問を受け、自分なりに授業で理解したことを解説したりもしました。私は、漢字が大好きで漢字検定を取得しているのですが、その知識が漢文の理解にも役立ちました。いつも小中学生に勉強を教えていたので、すごく新鮮な体験で、お礼を言っていただいたときは、とてもうれしかったのを覚えています。

4度目でAを取れた「文学」のレポートは、苦しんだだけに最高の気分でした。
~困ったこと、壁に当たったと感じたことと、その克服について~

自分で勉強することは高校時代から苦ではなく、文章を書くのも好きだったので、リポート提出というかたちで学習を進めることのできる通信学習の方法は魅力的で、多少自信もありました。

しかし、入学後初めての一般教育科目「文学」のレポートでは、3度不合格になってしまい、へこたれそうになりました(笑)。

エッセイを書くのが趣味で、3度入賞経験があるのですが、レポートのような論理的な文章とは全く勝手が違ったんです。

鼻をへし折られた私は、まっさらな気持ちで論理的な文章を書こうと、たくさん図書館でレポート作成に役立ちそうな本を借りて勉強しました。

4度目でAを取れた「文学」のレポートは、苦しんだだけに最高の気分でした。

また、そこで身につけた和歌の知識は、塾での国語の授業で還元することができました。

石川郎女と大津皇子の裏話(※)を話したときの、生徒たちのキラキラした目は忘れることができません。

 

(※)奈良時代の歌人、石川郎女は恋多き女性といわれ、別の男性(草壁皇子といわれる)がいながら、大津皇子とも密かに交際していたと考えられる歌が、万葉集に収録されている。

 

 他に、入学当初、困ったのは参考文献探しです。

地方に住んでいるので、法政大学の図書館はスクーリング中しか行けず、通信学習のリポートを書く際に困りました。

最初は自治体の図書館に行って探していましたが、学術書には禁帯出のものが多かったので、家で勉強できないことに悩んでいました。

また、指定の参考文献がないときは、地元の図書館を探して回りました。

指定の参考文献には教授の求めている内容が詰まっているので、代用の参考文献で書いたリポートが、設題や教授の求めているものとずれてしまったということも経験し、苦労しました。

そこで、勇気を出して近くの大学の図書館を利用させていただいたところ、学術書も借り放題、家でも勉強し放題なので、そこからはリポートの提出率、合格率もかなり上がりました。

そこの司書さんとも仲良くなり、その大学の学生さんがいないときですら貸し切り状態で勉強していました(笑)。

 

 在学してからは、レポートの〆切に追われ大変だったとき、苦手な科目にぶちあたり苦しかったとき、地元の友人の励ましに助けられました。

また、学友と時にはライバルになることで、学習に張り合いが出ました。

例えば、文学系の科目の基礎特講・総合特講では他の学科の学友には負けない、文学部の専門科目では、同学部の友人より高い評価で合格する、など、自分で目標を決めてモチベーションを高めるようにしました。

学習方法について(一問一答)

【1日の学習時間や時間帯は決めていますか?また時間の使い方で工夫していることはありますか?】

午前中の3時間、午後の3時間は毎日確実に勉強していました。

レポートの執筆期間は近くの大学の図書館に入り浸り、単位修得試験前は1科目1週間かかると踏み、3科目の場合は3週間前からテスト勉強をはじめていました。

テスト勉強は1日何ページとノルマを決め、「時間」ではなく「分量」を重視し、勉強していました。

1ヶ月に1科目レポートを仕上げると決めていましたが、忙しくなると1ヶ月に3科目仕上げる月もありました。

 

【リポートの書き方、単位修得試験対策で工夫していることはありますか?】

 リポートは「必ず1度で合格する」を目標にし、じっくり勉強していました。

何度かレポートを出し、教授から改善点を指摘していただく、という勉強法もあると思うのですが、私は不合格という事実に傷ついてしまうので(笑)、上記の勉強法が向いていました。

単位修得試験対策は、教科書丸々一冊を蛍光ペンで大事なところに線を引きながら、もう一度読み直します。

大事なところは要約して、教科書の余白に書いたり、ノートにまとめたりもしていました。

オリジナルの予想問題をつくり、時間を決めて解いたりもしていました。

これだけやっていれば、大抵の試験問題は解くことができました。

私は「合格」ではなく、「A+で合格」にこだわっていたので、苦しい試験勉強を超えれば、単位修得試験も楽しむことができました。

やはり、勉強は「できれば楽しい」ものです。

また、「試験では満点を目指せば、最低でも合格は絶対できる」という母の言葉が印象的で、つらいときはそれを思い出して頑張りました。

 

【卒業論文について】

 卒業論文は「人称代名詞とジェンダーにみる、日本言語史」をテーマに書きました。

アルバイトをしていた塾で、中学生の女の子が自分のことを「俺」と言っていたのが衝撃で、いつしかジェンダーと人称代名詞をからめて研究してみたい、と思うようになりました。

日本語の美しさが大好きで、言語コースに進むことは入学当初から決めていたのですが、テーマを決めるには少々時間がかかりました。

どの言語分野の講義も面白く、決めきれなかったんです。

敬語や多義語、語源、国字にも興味があったので、卒業論文の一次指導を受けるまでは決めかねていたんですよね。

結局、幼い頃から興味のあったジェンダーの問題、職業柄身近な若者言葉なら2万字書けるとひらめき、このテーマに決めました。

お住まいの地域や法政大学周辺で、おすすめの場所はありますか?

外濠校舎5階通路の勉強スペースです。

人が少なく勉強に集中できるので、テスト前は学友とお菓子を食べながら勉強会をしていました。

また、外濠校舎2階通路の外に面したテーブル席も好きです。

昼食後、そこでゆったり、通りを行きかう人を眺めながら学友とおしゃべりするのが好きでした。

これから通信教育部で学ぶことを検討されている方へ、アドバイスやメッセージがありましたらお願いいたします。
これから通信教育部で学ぶことを検討されている方へ、アドバイスやメッセージがありましたらお願いいたします。

私にとって、卒業が簡単ではないこの大学を4年で卒業したという経験は、確実に誇りになりました。卒業までに〆切に追われながら多くのタスクをこなさなければならないので、就職してからいつのまにか仕事の早さが身についていたことも良かったと思います。

 

法政大学通信教育部を卒業すれば、人生が変わります。未来が拓けます。

できれば成績にもこだわり、設題に関係ないところでも、自分の知識を深めるつもりでじっくり読んでみてください。

法政大学通信教育部の教授は、素晴らしい講義をしてくれます。

スクーリングでは他の人にたくさん話しかけてください。

学友の存在は、長期的に勉強を頑張るきっかけになります。

今でも学友とは仲良しで、個人的に会ったり、アドバイスをしたりしています。

特に、すでに目標を決めた方、自分の信念を持っている方、真面目な方は、法政大学通信教育部に向いていると思います。ぜひ、法政大学通信教育部に入学してください!

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