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一度きりの人生、「学びたい」と思った時にこそ、それを実現することをお勧めします。

卒業生

石井 智憲 さん 経済学部 経済学科

3年次編入(学士入学含む) 2022年卒業

法政大学通信教育部で学ぼうと思ったきっかけを教えてください。

 現在、中高一貫の私立学校で教員をしています。教科は、社会(中学校)・地理歴史・公民(高等学校)ですので、経済学科で学んだ内容は、生徒への指導内容に生かしています。また経済学部経済学科入学前は、通信教育部の文学部地理学科を卒業しました。こちらも同様です。

 私は他大学の史学科を卒業後、高等学校の教員となりました。教員としての専門科目は世界史ですが、教員免許の関係上、地理や政治・経済を生徒に教える機会もありました。しかし地理や政治・経済は、専門科目である世界史以上に深い話を生徒に対してすることができず、授業に対してもどかしさを感じていました。そのような中、法政大学通信教育部の存在を知り、授業内容の充実のために大学教育で地理学や経済学を体系的に学んでみようと考え、文学部地理学科に入学、そして卒業後は経済学部経済学科に入学し、卒業しました。

入学を検討される際、もしくは現在、家族や友人のアドバイスや励ましはありましたか。

 入学したいと考えた時、妻に相談すると快諾してくれました。在学中も妻の理解があったからこそ、毎晩仕事の後に学習に打ち込むことができたと思っています。妻には大変感謝しています。

関心のある分野、興味のある分野を教えてください。

 特に関心を持っている分野は、発展途上国の経済成長についてです。これまでに東南アジア(ベトナムとカンボジア)を訪れる機会が2度あり、最初に訪れた時と2回目に訪れた時の経済成長の差に驚かされ、関心を持つようになりました。そのため、関連する講義である「経済史」、「経済地理」、「開発経済入門」、「総合特講(東南アジア史)」などは、とりわけ楽しみながら学ぶことができました。

受講してよかった科目、おすすめの科目を教えてください。

 メディアスクーリングで受講した池上宗信先生の「開発経済入門」です。発展途上国の経済状況について様々なモデルケースを事例に数学的に解き明かしていく講義でした。講義は、テキストをもとにした先生による発展途上国の話と、それに関連する問題演習から成っています。問題演習の際には、先生から動画を一旦停止して考えるように指示があり、その中で自分自身がじっくり考えながら解答を導くことができます。テキストの『貧乏人の経済学』は、卒業後の現在でも時折読み返す愛読書となっています。
 また、同様にメディアスクーリングで受講した武智一貴先生の「国際経済論」や「国際貿易論」では、需要曲線や供給曲線の考え方などについて、国際経済学の視点から大変分かり易く教えて頂きました。講義のペースが比較的ゆっくりであるため、確実に理解しながら学ぶことができ、私自身の大きな成長につながりました。

通信教育部で学ぶ中で、楽しさや充実感を感じたのはどのような時ですか。

 私の場合、入学の動機が、教員として授業を充実させることでした。そのため、リポートを書く際に読んだ書物やスクーリング授業から得た知識や考え方を、授業を通して生徒に伝えることができた時、通信教育部で学んだことの意味を感じることができました。
 またそれにとらわれず、新しい知識や考え方を知ることは、自ずと自分自身の世界観が広がっていくことを実感できます。今まで知らなかったことを知ることや、曖昧だった事象を解決できることは、それだけで学ぶ楽しさや充実感を感じることにつながりました。

1日の学習時間や時間帯は決めていましたか。また、勉強方法の作りかた、時間の使い方でうまくいった工夫はありますか。

 毎日、何かしらの形で大学の学習に触れるようにしていました。仕事で疲れている日は、10分でも学習と向き合うように努めました。工夫点としましては、毎回の単位修得試験で1科目を受験することを目標とし、それに間に合うようにリポートの執筆、単位修得試験の学習を計画的に行いました。

リポートの書き方、単位修得試験対策で工夫していたことはありますか。

 リポートで工夫していた点は、自分自身の理解を文章化することのみにとどめず、他者に伝えるように書くということです。与えられたテーマに対して複数の書籍を読み、まず私自身の考えを構築します。そしてそれを文章化する際に、段落ごとに見出しを付けたり、専門用語は一般的な表現で説明したりするなど、「分かり易い表現で、読む人(先生)に伝わる文章を書く」ということを意識して取り組みました。
 単位修得試験では、1回の試験の際に、複数の科目に取り組まず、1つの科目の学習に集中しました。私の場合は幸い大都市の側に居住しているため、毎回単位修得試験を受けることが可能です。つまり年間8回の受験チャンスがあります。また私は、昼間は仕事をしているため、試験の学習も夜になります。どうしても夜は体と頭が疲れますので、リポートの執筆や試験勉強には限度があります。そこで複数の科目に取り組んだとしても中途半端に終わってしまいかねません。「二兎を追う者は一兎をも得ず」という言葉の通り、中途半端な学習を積み重ねても、試験に合格できないばかりか、自分自身の学力の構築にもつながりません。つまり単位修得試験では、受験チャンスを最大限生かせることを強みとして、確実に理解を深めながら、試験に合格できることを意識して取り組みました。

学習にあたって、困ったこと、壁に当たったと感じたことはありますか。また、それをどのように克服しましたか。

 経済学の学習では、理論等を学ぶ際に数学をベースとして理解していくことが基本となります。様々な経済学に関わる事象をモデル化していくに当たって、そのひとつひとつを理解していくことに時間を要しました。理解が進まない時は、メディアスクーリングの映像を何度も見返したり、書籍をじっくり読み込んだりするなどして、理解を深められるように努めました。書籍にも大変分かり易く書かれているものもあります。特に『マンキュー経済学』は重宝しました。

学生・卒業生同士で情報交換や交流はされていますか。

 地理学科の時の友人とはSNSで連絡を取り合いました。経済学科在学中は、コロナウイルスの影響で大学を訪れていないため、特に学生同士での交流等は行いませんでした。

地理学科・経済学科と2学科をご卒業されましたが、異なる点やそれぞれの良さ、また教員という職業において活かせていることなどありましたら、お教えください。

 経済学部経済学科への入学以前は文学部地理学科を卒業しました。地理学科在籍は2012年10月~2018年3月、経済学科在籍は2018年10月~2022年3月です。私の場合は地方在住ですので、スクーリング以外では大学を訪れることはありません。2つの学科での学びを比較した場合、新型コロナウイルスの蔓延の影響もあり、取り組み方は大きく異なりました。
 地理学科在籍中はコロナウイルス以前でしたので、仕事は休暇を取得しながら、スクーリングにも積極的に通いました。地理学科では現地研究など座学以外のスクーリングもあり、そこで友人にも恵まれ、地方スクーリングも含めて、交流を図りながら学習に取り組みました。スクーリングの良さは、学生間の交流を深められるのみならず、先生から個別の指導を受けられる点にもあると思います。通信教育部の学生に対しても先生方は熱心に質問対応などしてくださり、大変ありがたく思いました。
 一方、経済学科在籍中はコロナウイルスの蔓延の時期と重なってしまったため、スクーリングは全てメディアスクーリングで受講しました。また大学を1度も訪れることもありませんでした。それでも学習を進めることができたのは地理学科での学習があったためだと思っています。1度卒業しているため、卒業までの見通しを持って要領よく行えたと思っています。
 学習内容に関して言いますと、地理学科は研究分野が多岐に渡るため、どの科目から学習してもそれほど支障なく学習を進めることができますが、経済学科は基礎から発展への積み重ねが重要ですので、基礎的な科目を履修しなければ発展的な内容まで理解を深めることは難しいと感じました。つまり地理学科では興味のある科目から履修しても大きな問題なく取り組めますが、経済学科では科目を履修する順番が大切であるということです。それはその学問分野が持っている特性ですが、特に経済学科ではその順番を間違うと学習に躓く原因になってしまうかもしれません。
 教員としての職業に対しては、2学科での学習は大きく生かせています。大学で体系立てて学習できたことから、生徒の学習内容が大学レベルの研究ではどのような意義があるのかということを理解でき、地理や公民の授業中に厚みを持たせた話ができるようになりました。また生徒に対して以前よりも具体的に広がりを持たせながら説明できるようになったと実感しています。さらに独学に限界がある分野の学習ができたことも意味があったと思います。

これから通信教育部で学ぶことを検討されている方へ、アドバイスやメッセージがありましたら お願いいたします。

 通信教育部の魅力は、仕事をしている場合でも、自分自身のペースで学習を積み重ねていける点にあると思います。法政大学通信教育部では、安価な学費、多彩なスクーリング、数多く行われる単位修得試験など、様々な状況の「学問を学びたい人」に向けて門戸が開かれているように思います。つまり「学びたい」と思ったときに、いつでも学ぶことができる環境が整えられています。そして卒業する時には、自分自身が入学以前よりも大きく成長していることが実感できると思います。このような経験は大人になってからではなかなかできるものではありません。一度きりの人生、「学びたい」と思った時にこそ、それを実現することをお勧めします。

お住まいの地域で、他の通教生の皆さんに知ってほしい場所や施設・地元の特徴などはありますか?ぜひアピールをお願いいたします。

 私は福島県福島市に在住しています。ここでは福島市の中央部に位置する信夫山を紹介します。ここは、古くから和歌の歌枕ともされてきた場所でもあり、また「北限の柚子」の産地としても知られています。現在も、年間を通して多くの人が訪れる地域であるとともに、地理学等では様々な観点から研究対象とされてきました。私自身も地理学科の卒業論文の執筆の際に、文化地理学の観点から研究対象のひとつとしました。麓には福島県立図書館があり、多くの蔵書があるため、リポートなどの執筆の際には活用しました。

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