文学部 日本文学科
学びを何倍も深く楽しく変える「教員アドバイス」

文学を「学ぶ」とは
文学部 日本文学科 近現代文学専攻
藤村 耕治 教授
法政大学日本文学科では、すべての時代の日本文学(上代・中古・中世・近世・近代・現代) はもとより、日本語学・芸能文化・中国古典文学など、幅広い学問を専門的に学ぶことができます。
グローバル化が叫ばれて久しい昨今ですが、それは何も外国語の習得や海外の事情に精通す ることだけを意味しません。むしろ、私たち自身の持つ文学や言語、芸能などを探究すること で、世界の中の日本というものを考えていく基盤を作ることこそが、真の意味でグローバルな 視点を持つことに繋がっていきます。
また功利性重視の社会風潮は、〝役に立たない(ように見える)〟という浅薄な観点から、文 学を無用なものと考える傾向を生んでいます。けれども、文学・言語・芸能といった文化を学 ぶことは、人間が長い間に蓄積してきた叡知、その奥深さや多様性・可能性を学ぶことにほか なりません。目先の利益にとらわれがちな現代においてこそ、長いスパンで物事を見て考える 《人間学》としての文学が求められていると思います。
もとより、広い意味での文学研究は、何かの〝役に立つ〟ためにするものではありません。 無限に深い文学の世界の面白さ・楽しさを存分に味到すること、すべてはそこから始まります。 ぜひ、私たちとともに、その奥深さ、面白さを探究していきましょう。