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法政大学通信教育部

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卒業生インタビュー 宮嶋 有華 さん(文学部日本文学科卒業)

法政大学通信教育部には、様々な年齢・職業の学生が在籍しています。
今回は、文学部卒業生であり、卒業後に大学院へと進学をされた宮嶋 有華 さんにお話を伺っています。

学び始めたきっかけ、効率的に学習を進めたコツなど、Q&A方式でご紹介しています。在学生の方も入学をご検討中の方も、ぜひご覧ください。

宮嶋 有華さん(文学部日本文学科卒業)

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文学部日本文学科を「会社員」+「主婦」+「学生」の3足のわらじを履きながら、

2013年9月に4年間で卒業されました。

現在は大学院に進学され、引き続き「会社員」+「主婦」+「大学院生」として活躍されています。

 

卒業生からのメッセージ(『法政通信』2014.7-8月号掲載)

 あっという間の4 年間でした。
1 年次への入学当初、「会社員」+「主婦」という心もとない土台の上に、嵩の見当がつかない「学生」を加えることには不安がありましたが、すべてに破綻をきたさないよう頑張った結果、はからずも仕事と料理のスキルが上がりました。夫婦揃っての趣味である近世~現代アート鑑賞においても、さまざまな知識を得て自分自身の視座が固まってきたおかげで深く楽しめるようになりましたし、能鑑賞という新たな趣味を得ることもでき、嬉しいです。卒業祝賀会後、尊敬する先生と夜中まで飲みながらお話を伺えたことは今後のパワーになりました。

なにより、学ぶ態度を教わったことは 財産です。現在は「会社員」+「主婦」+「大学院生」としてコツコツ研究しています。あくまで趣味の範囲ですので自己満足でしかないとはわかっておりますが、法政で学んだおかげで、一生退屈しない人生へ踏み出せたことに感謝しています。

 

通信教育部で学んで身についたと思うことを教えてください。

 学びへの貪欲さと、有形・無形にかかわらず無駄を排除し、自分にとって必要なものだけを大事にする姿勢です。

 

受講してよかった科目、おすすめの科目を教えてください。

 一般教育科目なら「哲学」「物理」「独語」
専門科目なら「論文作成基礎講座Ⅰ」「論文作成基礎講座Ⅱ」「世界文芸思潮」

 

勉強方法の作りかた、時間の使い方で工夫したことは何ですか?

 スタートダッシュが必要だと考えていましたので、はじめの半年ほどはレポート作成に最も重点を置きました。そのため、常にテキストや参考資料を持ち歩き、空いた時間はひたすらそれに目を通しました(たとえば入学から3か月後、ヨーロッパを2週間ほど旅行した際も、荷物のうち2キロ分くらいはレポート資料でした)。

でもそんな生活は疲れてしまいますので、一般教育のレポート作成が一段落したころからは力を抜き、自宅での学習中心にシフトしました。

とはいえ、定時で終わるタイプの職種ではなく、帰宅が深夜になることもあります。くわえてお酒が好きですので、毎日、夜の決まった時間を勉強に割くことはできませんでした。また、家族や友人との普段の生活をなるべく楽しみたかったので、週末をすべて勉強時間に充てることは避けました。ですから勉強のメインとなるのは、夫の出勤後、自分の出勤までの時間でした。できるだけ無音の環境にして短い時間で集中しました。ときには早起きして朝食やお弁当を作る前に勉強することもありましたが、そのくらいの早い時間だと邪魔が入ることもほとんどなく、効率的でした。朝の時間の有効活用はお勧めです。

 

リポートの書き方のコツを教えてください。

 勉強したことをあれもこれも詰め込みたくなりますが、ぐっと我慢して、論の展開に無駄な部分はばっさりカットします。レポートや論文は長ければいいというものではなく、要を得ない無駄な記述によって論旨が見えなくなり、評価が下がることもあります。既定の文字数を意識することで、適切なテーマ設定をする力や構成力が鍛えられますので、論述のうえでの取捨選択はシビアにした方が自分自身のためになります。

 

単位修得試験対策について教えてください。

 私が単位修得試験を受けていたのは試験範囲が公開されるようになるずっと前まででしたので、現在では意味のないアドバイスになるのかもしれませんが……。

まず、たとえ面倒でも自信がなくても、単位修得試験はできるだけ毎回受けた方がいいと思います。試験会場に出向くことで、他の学生の存在に刺激を受け、勉強へのモチベーションをあげて心にも体にも勉強グセをつけることができるからです。

試験対策としては、特に参考になるようなことはしていないのですが、試験前にはテキストに改めて一通り目を通してから臨みました。流し読みでも重要な文言は目につくので、その箇所はなるべく丁寧に読み、自分なりに意見を持てるように考えておきました。

また、基本的には毎回3科目受験を申し込み、時間配分をしながら試験を受けました。たとえば、自信のある科目(または問題を見た瞬間に棄権を決めた科目や、当日までに前回試験での合格がわかっていて、受験の必要がなくなった科目)の解答用紙を埋めた後はすぐにそれを提出せず、時間ぎりぎりまで手元に置いたまま他の科目の答案を考えて問題冊子の余白に下書きしておき、次の1時間でさらに推敲し解答用紙を仕上げる、といった具合です。

 

卒業論文のテーマ選択、執筆で工夫したことは何ですか?

 以下の内容は日本文学科の方向けです。

テーマ選択のポイントは、ごくシンプルに「自分が気になってたまらないこと」でいいと思います。自分自身が気になることならば、先の見えない最初の一歩も気負わずスムーズに踏み出せるのではないでしょうか。

ですが実は、私自身は申請した卒論テーマの第一希望が却下されてしまいました。そんなわけで、書き上げた卒論は、第一希望が却下された場合の保険として付け加えた第二希望のものです。「卒論として執筆するにはテーマのサイズが大きすぎる」というのが第一希望の却下の理由でしたが、その意味は、実際に卒論に取り組んでみて痛感しました。テーマを決める際にまず念頭に置くべきは、専門課程で学んだ内容、研究対象作品そのものから関連するさまざまな事柄へ目を向ける範囲の広さと掘り下げの程度、そして卒論提出までの時間です。卒論テーマ申請後、ご自身は卒論に10年かけてもいいと考えていたとしても、大学側は大学生として一般的な残り在学期間(2年くらいでしょうか)を想定しているように思います。

小さすぎるかな、と思うくらいのテーマでも、実際に着手すると目を向ける範囲は思ったより広くなり、それに比例するように内容的な深度も増すはずです。
執筆については、基礎となる一次資料の読み込みを入念に行いました。何度も読むうちに自分の目が引っかかる部分があれば、その部分を関連資料にあたって論拠を探し、肉付けしていきます。論文の作成方法は人それぞれですが、私は特に順番は気にせず気持ちの赴くままに文章をざっと書きため、そのパーツを関連する内容ごとに組み合わせながら推敲し、順序を入れ替えるなど全体の構成を整え、齟齬や矛盾がないか確認してまとめあげる方法をとりました。章・節をきちんと決めてから書くのが苦手なためこの方法をとったのですが、楽に書ける分、論文としては仕上がりがちょっとラフなイメージになってしまったような気がします。

思い入れのある作品について卒論を書く方が多いと思いますが、好意的な印象や個人的な思い出などで頭がいっぱいになっていると、偏った論文になる危惧があります。推薦文ではなく論文を書くという意識を忘れずにいることが大事だと思います。思い入れを一度捨て、初めて読む気持ちで接すると、客観的になれていいのではないでしょうか。新たな視点から眺めることができれば、卒論を書き上げる頃にはもともと好きだった作品をもっと深く好きになれるかもしれません。実際、まったく思い入れはなく書き始めた第二希望のテーマ作品『李陵』を、私は本気で好きになりました。

ちなみにですが、却下された第一希望テーマは、どうしても気になって仕方がないので、現在大学院で取り組んでいます。

 

最後に、入学を検討中の方へアドバイスやメッセージをお願いします。

 一日も一年も一生も、ひとの持つ時間は有限ですが、ひとの伸びしろは未知数です。せっかく学ぶことに興味を持ったのに躊躇しているならば、悩んでいる時間はもったいないと思います。

 

 

【法政大学通信教育部より】

現在もWebサイト内に「卒業生・在学生の声」を掲載しておりますが、ご自身と学習環境や年代が近い方、ご検討中の学科で学習されている方の声をより多くご紹介できるよう、Webサイト内にて随時更新してまいります。ぜひご一読ください。
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