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2021年4月25日(日)オンライン入学説明会(2)「卒業生トーク」まとめページ

 

2021年4月25日(日)オンライン入学説明会 卒業生トーク

2021年4月25日(日)に開催した「オンライン入学説明会」では、「法政大学通信教育部校友会(通友会)」からお2人を招いて、事前にいただいた参加者からの質問にお答えするかたちで進行いたしました。
このページでは、当日お話しいただいた、入学のきっかけから学習方法、学んだ内容をいかに活かしていくか、まで多岐にわたる内容を再構成してご紹介しています。
当日は質問をテーマごとにお答えいただく進行方式でしたが、下記の項目に内容をまとめています。

もちろん、皆さんそれぞれのスケジューリングやスタイルで学習を進められていますのでどれが正解、ということはありませんが、継続して学習を進め、卒業されたお二人のお話は大いに参考になることと思います。ぜひお読みください。

(注:当日の説明会では具体的な質問内容を掲出していましたが、ここでは他の質問への回答も含め、回答者ご本人の確認・了承を踏まえ、内容ごとに再構成しています)


【ゲストスピーカーのご紹介】

・米田俊彦

法学部法律学科 2019年9月卒業(2017年10月入学)
※2020年4月、筑波大学(社会人)大学院・法学学位プログラム・博士前期課程入学(在学中)
法政大学通信教育部校友会(通友会)役員(会長)

・長谷川純子

経済学部商業学科 2020年3月卒業(2017年4月入学)
法政大学通信教育部校友会(通友会)役員(監事)


↓項目を選ぶと文章へジャンプします 。

 ・入学の動機、入学時の目標設定について
 ・入学時の学習計画について
 科目の選択と、学習のスタートについて
 ・学習時間の作り方について
 ・仕事との調整について
 ・公開科目・スクーリング科目について
 ・通信学習の進め方について
 ・「うまく行かない」時の対処方法について
 ・学びを、その先に活かすために

 


【入学の動機、入学時の目標設定について】

卒業(学士資格)を目指す本科生、学びたい科目のみを学ぶ科目等履修生のどちらが合っているか、何年間かけて学習をしていくか、など、人それぞれで目標は異なるものです。これらの質問について、お二人がどのような動機で、また入学時に考えた学習プランについてお話いただきました。

米田:法律をアカデミックに学んでみたいと思いました

勤務先では、企業法務の仕事をしています。20年以上前に通学課程の大学を卒業しているのですが、法学部ではなく経営学部でした。仕事上、実務に関する法律知識は持っていたのですが、法律をアカデミックに学ぶために、通信制大学へ進学しようと思いました。

複数の大学のパンフレットを取り寄せて、ホームページなどでも検討したのですが、法政大学は発祥が「東京法学校」という法律学校が前身です。またキャンパス内に銅像がありますが、日本の近代的法制度の整備を指導した「日本近代法の父」と呼ばれるパリ大学のボアソナード博士、明治民法の起草者の一人である梅謙次郎博士、といった高名な法学者を学祖としていますから、法律を学んでいくには申し分ないだろう、ということで、法政大学通信教育部に入学しました。

また法政大学通信教育部は、スクーリングの回数も多いですし、教科書を執筆されているような先生方もスクーリングで講義をしていただける。通信学習の単位修得試験も年8回開催されますし、そのための勉強をする図書館にも良い本が揃っている。図書館内の学習室(1人用ブース、多人数用ブース)も利用できます。そのほか体育施設など、こうした教育体制や設備などが整っていますので、私の場合は勉強もはかどりまして、3年次学士入学の最短年数である2年で卒業することができました。法政大学で勉強させていただいたおかげで、現在は大学院で引き続き法律の勉強をしています。法政大学に入学した時点では、大学院で法律の勉強をできるようになるとは考えていなかったのですが、通信教育課程というのは論文や論述の文章を書いていくのが非常に重要なところでして、論文を書く実力も付きます。大学院に進学したい、ということを法政大学の先生に相談しましたら、とても親切に指導してもらえました。法政大学は伝統もありますし、教育体制も先生の資質も高い学校ですから、自信をもって法政大学で学んでいただければと思います。

(写真:市ケ谷キャンパス ボアソナード・タワー1階 ボアソナード胸像)

長谷川:会計分野の深化を図り、経営学を学びなおすために入学しました

複雑な現代のビジネスにおいて、管理職も一般職も数字という言語を通じて社会全体像を理解して考察しなければならない時代となっています。ですので私は、会計分野の深化を図るために、また入学当時は法人営業部に所属していましたので、商学やマーケティングといった経営学を学びなおしたい、と思って入学しました。

法政では実務経験のある先生が多かったこと、授業が充実していること、田中優子前総長に憧れていましたので、法政を選びました。

 

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【入学時の学習計画について】

入学後の学習スタイルやペースは人それぞれですが、「どのように科目を選択すれば良いか?」「何からスタートするのが良いか?」という疑問をお持ちの方は多いようです。こうした質問について、卒業生であるお二人に科目の選択から学習ペースを掴むまでについてお話しいただきました。

米田:入学半年後から、計画を立てて学習できるようになりました。まずは「やってみる」ことから

私は2017年10月に法学部の3年生に学士入学しまして、2019年9月に卒業しています。

学習計画といっても難しいですよね。通信教育部には「通信学習」と「スクーリング」の2種類の単位修得方法がありますが、入学した段階ではどちらの学習方法をどのくらいの割合で、というのは想像がつきませんから、正直なところ入学した段階ではどのくらいの年数で卒業まで、という計画は立てられませんでした。

しかしながら、入学すると通信学習の『シラバス・設題総覧』という冊子が送られてきて、科目をどのようなポイントで学習していけばよいか、科目によっては試験の出題範囲も含めて書かれています。読みながら漠然とどのくらいの年数で、ということは考えたのですが、しっかりと計画を立てて学習を進行できるようになったのは入学して半年くらい経った後、ということになります。

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だいたい半年くらいリポートを出して、試験を受けて、スクーリングの授業に出て、という経験を積んでいくと、だいたいどのレベルの答案を書けば合格を貰えて単位の履修を終了するか、というのがわかってきますから、そうすると卒業までの計画を立てることができるようになってきます。

事務局より:『通信学習シラバス・設題総覧』内容のうちシラバスについては、入学前でも「Web学習サービス」画面右側メニューからPDFファイルを閲覧できます。またWebシラバスもご覧いただけます。

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長谷川:通信学習とスクーリングを組み合わせて。仲間から教わるのも良い方法です

在学期間はスクーリングを中心に2年で卒業と考えていたのですが、計画を立てても思い通りにはいかないものです。メディアスクーリングや夏期スクーリングで受講したい科目の抽選に落ちる、ということもあり、毎回計画の立て直しでした。
また、学び直しは良いことだ、と職場の上司から言っていただいたものの、なかなか業務との調整は難しく、スクーリングに多く通うことは出来ませんでした。
また、リポートをどのように書いて良いか分からず、単位修得試験も殆ど受けずにいたので、編入学した1年目は10単位ほどしか修得することが出来ませんでした。ですので、入学を検討されている方は、通信学習とスクーリングを組み合わせて単位を修得していただくことが良いと思います。
リポートについては、複数の書籍を参考にしました。

・『レポートの組み立て方』木下是雄・ちくま学芸文庫
⇒法政大学の図書館、生協書籍部で入手ができます。
・『レポート・論文の書き方入門 第4版』河野哲也・慶應義塾大学出版会
⇒在学中に先生に勧められた書籍です。
・『ゼロからわかる 大学生のためのレポート・論文の書き方』慶應義塾大学出版会

⇒初心者向きに構成、レポート例も掲載され、私が一番参考になった図書です。
・『学習支援ハンドブック』法政大学教育開発支援機構教育開発・学習支援センター(文字もしくは画像をクリックするとデジタルブック表示サイトが開きます)

⇒大学のWebサイトからも閲覧ができます。この中にも、リポートの書き方や組み立て方などを解説していますので、参考になると思います。

・『自立学習の手引き 読む・書く・問う』公益財団法人 私立大学通信教育協会
⇒入学すると、一人一冊送られてくるもので、これは本当に参考になる書籍です。
何よりも、友人・先輩方のリポートを見せてもらうのが参考になると思います。どうしても、どのように書いたら良いのか分からないという状態で作成してもリポートも通りにくいので、仲間から指摘を受けた方が参考になると思います。

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【科目の選択と、学習のスタートについて】

大学での学習は「科目」ごとに進めていくことになります。前項で学習計画についてお話しいただきましたが、具体的に科目をどう選んだか?について、それぞれご説明いただきました。

米田:得意な分野があればそこからポイントを掴む。初めての分野なら1年次に履修できる科目から。「書く」ことに慣れるのが重要です

学ぶ内容というのも重要になってくるんですけれども、法政大学なので合格するために求められるレベルは高いです。私の場合は仕事の関係で法律の知識は若干なりありましたので、まず自分の得意な科目、例えば「商法」などですが、そこから単位を修得して、そこからだんだんポイントの捉え方や文章の構成など勉強の仕方も上手になっていく、そのうえで他の科目、例えば私の場合は実務で扱わない「法哲学」「日本法制史」など、今までの知識にないところまで広げて学習していけばいいんじゃないかと思います。スクーリングの授業も、例えば資格学校の勉強とは違いまして、大学らしいアカデミックな内容になっています。

初めて学ぶ分野であったり、もしくはこだわりがないようでしたら、『通信学習シラバス・設題総覧』や『学習のしおり』に載っていますとおり、1年生から学習できる科目、2年生から学習できる科目・・・などと決まっています。これは基礎的な科目から徐々に応用的な科目へ、と並んでいるわけですね。例えば法律学科だったら「民法総則」とか、3年生になったら「◎◎法」とか、このように広がっていきますので、そういった順番に科目を選択していけばよろしいかと思います。

学習のスタートにあたっては、「まず書いてみる」ことだと思います。リポートの書き方についてもお話がありましたが、まず書いてみて提出、受け付けて結果が出るまでは時間がありますので、その間にスクーリングを申し込み、と並行して進めればよいと思います。ですので、リポートが得意な方、スクーリングが得意な方、いろいろありますけれども、やっているうちに両方得意になっていきますから、両経験していって、どちらが重きをなすか、というのは、皆さんの生活パターンとかございますから、それに応じて決めていかれればいいのではないかと思います。

 

長谷川:特に1年次入学の場合は、必修科目から選ぶのも一つの方法です

まずは、必修科目を優先して学習された方が良いかと思います。
例えば「英語」の必修科目があと1科目習得できずにもう1年、という方も多く見ています。夏期スクーリングですと同じ「英語S」科目でも英語のイロハから映画を題材とした内容の授業、ビジネス英語など様々なレベルのクラスが選べますので、早めに選択・修得した方が良いと思います。
短期間で卒業されたい方ですが、月に1~3科目はリポートを提出して、単位修得試験を受験すると良いと思います。学生により理解を深めて頂きたいと、リポート添削を3回書いてくださる熱意のある先生がいらっしゃいます。そうしますと予定していた期間に単位が修得できない、ということもありますので、毎月コツコツ1科目でも良いので、継続してリポートを提出することをお勧めします。

事務局より:英語のスクーリング科目は『英語S』と称する科目です。スクーリングのシラバスは『法政通信』に掲載いたしますが、夏期スクーリング・冬期スクーリングはその際に複数の『英語S』科目を選択することができます。『法政通信』2021年5月号33ページ以降をご参考にしてください(PDFファイルへのリンク)。

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【学習時間の作り方について】

法政大学通信教育部は、社会人年代の在学生が多くを占めています。皆さんがご自身のスケジュールと学習スケジュールを調整しながら学んでいらっしゃいますが、まずは「どのように学習時間を捻出しているか」をお伺いしています。

米田:通勤電車の時間を活用しました。学習にはメリハリをつけて。

多くの方は社会人で、お仕事をしながら学習をしていると思います。1日の中でどう時間を確保すること自体が難しいですし、一番の問題点になるかと思います。

中国のことわざでは勉強に三上(馬上(馬の上)、枕上(寝床の上)、厠上(トイレの)が良いといいますが(『帰田録』より)、1つ目の馬の上、は現代で言えば通勤電車の中になると思います。他の布団やトイレが都合がよいかは人それぞれかと思いますが、私の場合は電車通勤が往復3時間かかり、「馬上」がとても都合が良いので、スマホを触る代わりに勉強していれば1日3時間勉強時間を確保できることになります。これはテキストを読んだり、リポートの仕上げをするには十分ですね。

テレビを見ずに、とかそういったことは、試験前だけです。やはりメリハリをつけて、必要な時は時間を削って勉強をして、その代わり試験が終わった後にはパッと騒いでストレス解消して、というような波をつけて勉強をしていました。

 

長谷川:「時間がない」を言い訳にせず、隙間時間を有効に。

最近はテレワークなどもあり通勤時間を利用することは減ったのですが、やはり乗車時間や待ち時間にメディアスクーリングの動画を見たり、書籍を読んだりして時間を有効に使っていました。
何かを犠牲にしないと時間を作り出すのは難しいので、隙間時間を有効に使う、ということだと思います。テレビはライブでなく録画にして倍速で見るとか、自分自身や家族がストレスにならないことが重要です。
あと、勉強は朝型が良いといいますが、私は夜型人間。朝型にチャレンジしたことがありますが、日中の集中力やパフォーマンスは落ちてしまい合いませんでした。自分の力を発揮できる時間帯に合わせた勉強時間の確保が大切かと思います。

長嶋茂雄さんの心に残った言葉ですが、「人間というのは弱い面があるから何かピンチ試練に追い込まれると不平不満、愚痴が当然出てきてしまう。つまり否定哲学が先行して、肯定哲学が出てこない。勝負ごとは二つに一つ、フィフティーフィフティーの世界だ。だからいつも絶対肯定論者であれ、ポジティブな気持ちで人生を送りなさいとうるさく言っている。同時に勝者を讃えるという懐の深さを見せるのもエチケットだ。」です。
時間がない、など自分への言い訳をしないで頂きたい。それが習癖になってしまうと、ズルズルと時間が過ぎてしまいますので、ノートに「今の自分、なりたい自分、やらなかった自分」を書くと、より目標が明確になりモチベーションを維持できると思います。

事務局より:メディアスクーリングでは、Windowsパソコンの利用を推奨しています。授業コンテンツの閲覧は左記以外でも可能ですが、中間リポートの提出など、データによる提出物がある場合は推奨環境に基づいた端末をお使いいただく必要がありますのでご注意ください。

 

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【仕事との調整について】

今回事前のご質問で多くいただいたのは、「仕事との調整」についてです。特に夏期・冬期のスクーリングは平日も含めた6日間連続の内容ですので、お仕事との調整も必要になってきます。お話しいただける範囲で、お仕事との調整について伺いました。

米田:調整可能な学習方法を選択しました

先ほどお話ししましたとおり、通勤電車を利用して両立させていましたが、休みの日に開講するスクーリングを受講できるので、仕事と両立できるというところもありました。仕事との調整については、試験の直前は休みの日も勉強に充てていましたが、周囲の方を見ますと、勉強のために土日も朝から晩まで休みをつぶして、という方はおられないです。スクーリングも土日両方というわけではないので、家庭に関しては、子供がすでに大学生でしたから、子供と遊ぶということもありませんので、私の例はあまり役に立たないかと思います。

皆さんの中には1日出かけることが難しいご家庭もあろうかと思いますので、ご家族にご協力いただくとか、それ以外でもメディアスクーリングは大学へ通わなくてもスクーリングが受講できますので、それで自宅で勉強されたりとか、通える方は平日夜間の(1日程に授業1コマである)春期・秋期スクーリングを利用されたりとか、通信学習であれば単位修得試験以外は通学の必要がなく、試験も丸1日はかかりません。皆さんがそれぞれ合った方法で学習方法を選択されて、卒業されていると思います。

事務局より:スクーリングはそれぞれ開講日程や時間帯が異なります。平日を含むスクーリング、土日のみで開講されるスクーリングなど、日程は前年度中には発表され、開講科目は3~4月に発表されますので、内容を確認して履修計画を立てましょう。

なお通信学習の単位修得試験、メディアスクーリングの会場試験は全て日曜日に実施します。

 

長谷川:メディアスクーリングを有効活用しました。通信学習はコツコツと継続しました

所属していた部署は残業が多く、平日に時間を作るのは難しかったです。そのため通学での単位を取るのは難しく、メディアスクーリングを多く利用していました。夏期スクーリングでは自分が受講したい授業のある週に集中してお休みを取得するという工夫をしていました。
通信学習科目、例えば簿記については、一回覚えたからすぐ仕分けができる、というものではありませんので、仕事との調整が難しい場合でも科目の学習はコツコツと、少しの時間でも見つけて継続するのが良いと思います。

 

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【公開科目・スクーリング科目について】

スクーリングでは、学科の専門科目を他学部他学科でも学習可能な「公開科目」として開講する場合があります。お二人には、これらの科目をどのように選択・学習されたかを伺いました。またスクーリングの少人数科目である「演習」にも触れていただいています。

米田:知識のある内容でも、他分野からアプローチした授業は新鮮です

「経営学特講」で、市川先生のM&Aに関する内容の授業を受講しました。法律学の分野でもM&Aは扱うのですが、これはあくまで法律学の分野、会社法の法律制度として学ぶことになります。しかしながら、「経営学特講」では経営戦略の分野として学びますので、法律学の知識と合わせて、この制度はどのように役立っているのか、という実感もわきます。こうした違う視点から学ぶ、ということも面白いです。ぜひシラバスを見ていただいて、興味がある授業があれば受けてみるのもよいのではないかと思います。

 

長谷川:自身の知識や実力アップに繋がる科目にチャレンジできます

あまり公開科目は履修しなかったのですが、赤石先生の授業「民法総則」は興味を持って学習することが出来ました。また友人の話では、語学科目ではありませんが「ビジネス英語」はお勧めとのことです。英文を和訳しながらビジネスケースを学ぶ、というものです。
また経済学部は卒業論文が選択制ですので、選択しない場合、論文ほどの長さの文章を書くことがありません。人的資源管理論を扱う「演習」では、1万文字のリポート提出が最終の課題でした。一旦はやめようかな?とも思ったのですが、社会人になって1万文字の文章を書く機会は少ないと思うので、もしそういった授業があって、リポート論文という試験であったとしても、是非チャレンジして頂きたいと思います。

事務局より:教室で開講するスクーリングの試験は最終時限に行わわれるのが基本となります。上記でご紹介いただいた「演習」のような形式をとる科目もありますが、各スクーリングの「シラバス」で評価方法の詳細もお知らせしています。

 

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【通信学習の進め方について】

通信学習は通信教育部ならではの学習方法。日程にとらわれない学習ができる一方で、学習を進めるイメージができにくい、というご質問も多くいただきました。ここでは、実際にどのように計画をしてリポート・単位修得試験の準備・対策をされたか、詳しく伺いました。

米田:リポートは「書いて出す」を続けると、必ず上達します。単位修得試験は回答時間と回答内容を想定して準備をしました

(1)スケジュールとリポート作成

『学習のしおり』の冒頭にスケジュール表付きカレンダーがあります。私の場合はパソコン上でリポートの作成・提出、試験日などを書き込んだ一覧表を作って利用していました(図:米田さんが実際に使用していた一覧表の抜粋)。

例えばこの科目のリポートを書いて、その間にどのスクーリングを受けて、という自分用の表を作っておいて、試験までの日程や残りの必要単位などを把握していました。スクーリングのある期間は通信学習と並行して行っていますのでかなり忙しくなってくるんですけれども、コツをちょっと述べますと、春休みや夏休みといった大学の長期のお休み期間中にリポートに取り組んでたくさん書いて、提出しておくのが勉強が一時期に集中しないコツになります。

事務局より:通信学習のリポートは、提出可能な日程が決められています。リポートを提出していることが単位修得試験の受験資格となり、その時点でリポート合格前であっても単位修得試験は受験可能です。このため、米田さんのお話のように、リポートに集中的に取り組む、ということも可能です。

スケジュール管理の一覧表ですが、横軸は月ごと、縦は単修試験・試験対策・リポート提出・スクーリングを行ごとに分けており、例えば10月は民法総則のリポートを提出して11月に試験を受ける、などと、スケジュールと目標とする日程がわかるようにしています。同様に提出・受験後の評価も記載していくのですが、やはり入学直後は再提出も多かったです。最初の半年は修得単位も少なかったです。しかしながら、リポートは書かないとうまくはなりません。こうして続けていくと、だんだんリポートの合格も増えてきます。

よく聞かれるのが、「リポートの書き方がわからない」ということですが、出せばいいんです。出せば再提出となっても添削されて帰ってきます。そのとおりに考えながら再提出して、合格まで続けることを繰り返していきます。その結果修得単位は次の半年で●単位、次の半年で●単位、この時点であと●単位で卒業だな、と管理をしながら進めました。ここで半月空くからもう一科目できるな、などとスケジュールを書き換えていくわけです。

ですので、紙とペンで予定表を作るのも一つの方法ですが、こういったワードなどソフトを利用するのも良いのではないでしょうか。あまり形式にこだわる必要もないのですが、皆さんそれぞれのやり方でスケジュールを管理していただければと思います。

リポートについては、入学当初は、正直なところ苦手でした。最初のうちはリポートの再提出も多いですし、合格まで4回再提出した科目もあります。ですが、リポートは出しているうちに書く技術が上がりますから、卒業するころにはどの科目でも合格できるようになっています。

法政大学のリポートは、やはり求められるレベルは高いです。4単位科目の場合2,000文字のリポートを2つ提出するんですけれど、今私が通っている大学院のレポートは基本が12,000~15,000文字です。では2,000字のリポートと15,000字、どちらが書きやすいかというと15,000字のほうが書きやすいんですね。なぜなら、2,000文字で要点をしっかりつかんで理解しないと、むしろまとめにくいのです。これが10,000字以上の文字数ですと、内容がちょっと横道にそれても戻ってくることができるんです。ですから、2,000字のリポートをきっちり書けるようなら、卒業論文は40,000文字ですから、これも書けます。ご入学される方は、卒業論文も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

参考書についてですが、テキストだけでも良い勉強にはなるのですが、シラバスに記載されている参考書も使わないと、リポートの設題が求める内容に足りないということもあります。科目によっては5冊くらい読むことになるのですが、リポートに必要になるのは一冊丸ごとではなくてその課題に関係する箇所だけですから、それほど時間のかかるものでもありません。

(2)単位修得試験対策

リポートを提出した後に、論述形式の単位修得試験があります。このように対策をしていました(図:米田さんが実際に使用していた、単位修得試験対策ポイントノートの抜粋)。

単位修得試験は論述形式ですが、解答用紙は両面記入できる用紙になっています。表1面書くと、おおむね800文字から、小さい文字で書くと1,000文字くらいです。60分で1,000文字というと、時間いっぱい書き続ける、ということになります。時には裏面まで行くこともありますけれど、(この文字数では)その場で考えながら回答していくと追いつかず、解答を理解していても時間切れとなる可能性があります。ですので、ある程度文章を作って頭に入れておくんですね。例えば民事執行法の試験対策ですが、想定した問題をある程度予想して、(自作の問題集を)作っています。こういった問題が出たら何と書こうか、と、テキストから引っ張って500字程度の文章を作ってみます。この内容を膨らませたり、不要な内容は消したり、絶対に覚えるべき内容は赤字にして暗記する、といった対策をしていました。用語などの一言一句暗記が必要な内容は語呂合わせなども用いて覚えたり、などといった方法をとるとやりやすいのでは、と考えます。

 

 

長谷川:リポートも単位修得試験も、自分の知識で回答するのではなく「問われている内容」を意識。学友にアドバイスを貰うのも良い方法です

米田さんとは逆に、私はズボラで面倒くさいとやらない性格なので、自分用のスケジュール表は使いませんでした。大学の「Web学習サービス」で単位の修得状況が表示されますので、これを印刷して余白にメモ書きをして計画を立てて、自分のスマホのカレンダーに試験日やリポートの提出日を入力していた程度です。これを見てスケジューリングしていた感じです。
単位修得試験については、科目によっては試験日に対して試験範囲が決まっているので、得意な分野の章が範囲となっている試験を受けることも出来ます。これに合わせてリポートを提出しておいて、得意な内容が扱われる月の試験を受ける、ということもしていました。
「簿記4」のスクーリングは市川先生という教え方が上手な先生がいらっしゃって、学習後に「財務会計Ⅱ」などの科目を学習したら、すんなりと理解することが出来ました。学習にあたっては、関連した科目を学習していくのもやり易い方法ではないでしょうか。
リポートや試験答案の作成についてですが、社会人の方が陥りやすいのが、自分のスキルや知識でリポートを書いてしまうことです。私もそうだったのですが、あくまで大学の学習を踏まえたものになっているか、リポートの構成になっているか、といったことです。また使用した参考文献も書かないと減点や「剽窃」となってしまいますので注意が必要です。初めて受験したスクーリングの試験では不合格となってしまったのですが、まさに授業の内容を踏まえずに自分の知識で回答をしてしまったことが要因であると分析しています。
皆さんにも文章のクセはあると思うのですが、自分ではなかなか気づかないものですので、私は気になる時は通信教育部生の友人に見てもらいました。また友人のリポートを見せてもらって、書き方のレベルアップを図ることもしました。メディアスクーリングでは優秀リポートを公開してくれる科目もありますので、それらも大変参考になりますし、レベルは上がります。
参考書ですが、シラバスに記載されている参考書は担当の先生が読んでほしい内容なので、これを優先的に読みました。足りない部分はネットで先行文献を検索したり、勤務先の近所の図書館で書籍を探したりしました。しかし、あまり多くの内容を読むと逆に纏まりを欠いてしまうので、あまり多くの参考文献を読むよりも、自分に合ったものをしっかり読み込むことが多かったです。

事務局より:科目によっては、単位修得試験の出題範囲を『通信学習シラバス・出題総覧』で公開しています。全ての科目ではありませんが、長谷川さんのように得意な分野が範囲となる月の試験を意識して準備することも可能です。

 

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【「うまく行かない」時の対処方法について】

米田:卒業までは長丁場。「学生会」などで仲間が増えるとモチベーション維持に繋がります

大学は入学から卒業までかなりの長丁場ですので、たとえ上手くいっていても、モチベーションが下がるときは必ずあります。そのうえで継続するには、やはり仲間を多く作って、皆で勉強していくのが大事だと思います。一人でやっているとつらい時もありますから、皆で学習会などしながら続けていくと楽しいものです。合格を祝ったり、不合格でも慰めたり、とそうしていくと割と楽しいものです。

例えば関東ですと「学生会」の東京ブロックがあります。ここでは学習会や学習に関する相談会もやっていますし、通信教育部の先生を「講師派遣」として来ていただいて勉強方法のレクチャーをしていただいたり、その後懇親会をしたりとか、そういうこともしています。こうした場で仲間はたくさんできます

から、現在はコロナの関係でZoomミーティングですけれども、今も毎月開催しています。日程は『法政通信』や「Web学習サービス」で紹介しています。東京だけでなく各地にありますので、ぜひ参加していただければと思います。

勉強は楽しくやっていこう、ということにつきます。

 

長谷川:計画どおりにいかないことは多いですが、ひと科目の学習が次の学習に繋がり、理解できる領域が広がっていきます

冒頭でもお話ししたとおり、ほぼ計画どおりにはいきません。リポートの採点が良くなかったり、スクーリングで不合格だったり、ということもあります。
「学生会」やスクーリングなどで、先生や授業内容、試験の難易度を情報交換して、興味をもった科目を学習してみようということも良いと思います。
また学習を続けていくと、「もっと勉強したい」という気持ちが湧いてきます。例えば山嵜先生のメディアスクーリング「ファイナンス論」を学習すると、日経新聞が読みやすくなります。そのあと「金融論」を履修するとよりファイナンス全般が理解できて、領域がどんどん広がってきます。
また更に「民法総則」で民法を勉強すると、ファイナンシャルプランナー1、2級の試験を受けることが出来る知識が身についています。
「簿記」「財務会計」「管理会計」「監査論」などの勉強が出来るので幅が広くなってきますので、いろいろな分野に興味を持ってコツコツ知識を溜めていただくことが、一番勉強の継続に繋がるのではないかと思っています。

 

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【学びを、その先に活かすために】

米田:皆さんも、法政大学での楽しい生活を送っていただければと思います

(1)通信教育部における、人とのつながりについて

やはり大学において友人を作るというのは、勉強と同じくらい大事なことだと思っています。先ほどご紹介した学生会とか、そういった場に参加してもらって、学生同士もそうですけれども先生方とも仲良くなれるのではないかと思います。また卒業後は同窓会の組織として法政大学通信教育部校友会(通友会)という公認団体があります。そういったところで旧交を温めていただければ一生の財産になるのではと思います。

(2)大学での学びの位置づけについて・学んで最も役にたったこと

学問の位置づけについてですが、社会人の方は仕事と繋がりがある分野を学ばれるのが良いのではないかと思います。学んだことがすぐにお仕事に活かせる、実践できるというのはやはり楽しいことです。お仕事の幅も広がるかもしれません。

また法学部で周りの方を見ますと、学んだ知識を資格の取得に活かす方は多いですね。若い方であれば特に、資格が仕事の幅を広げることになると思います。

学んだことで一番役に立ったこと、はいろいろあるのですが、個人的には大学院に進学したことだと思っています。卒業が近づいてくると文章力も上がっていますから、大学を卒業してこれで終わりにするのはもったいないな、と思うようになってきました。そこで社会人大学院の法学研究科に進学したんですけれども、まず、入試に合格する必要がある。その際に重要になるのは2つで、一つは小論文の試験。もう一つは修士論文を書くための研究計画書の内容です。法政大学通信教育部のリポートはありがたいことに、リポートの良かったところ、どこが悪いのか、といった添削を先生がして返却してくれる。これで小論文がかなり上手になりますから、ここが通信課程のいいところではないかと思います。

私が最初に入った通学課程の大学では、もちろんレポートの評価はあるのですが、添削はありませんでした。ですのでなぜこの評価になったのか、がわからなかったんですね。法政大学通信教育部でしっかり学習していれば論文を書く力も上がりますし、多くの方は大学院に入ることもできるのではないかと思います。

皆さんも、法政大学での楽しい生活を送っていただければと思います。

 

長谷川:「問う」ことの重要性について大学で学ぶことができました

(1)通信教育部における、人とのつながりについて

社会人の方が多いので、いろいろな業種、年代の方が在学されていました。もちろん10代の方、70代の方も多く在籍されていてそれぞれの目的で学習されているのですが、そうした方と共に学ぶことは自分の考え方の幅も広がっていく実感があり、それは通信教育部の良いところだと思います。

 

(2)大学での学びの位置づけについて・学んで最も役にたったこと

私は経営学と会計学の知識を広げて仕事に活かしたい、という理由で入学しました。例えば社会人の方は、職場でキャリアに関する面談などもあると思うのですが、その際に「こうした勉強をするのでこういった仕事もしていきたい」、と言うこともできるでしょうし、仕事の幅も広がっていくと思います。
また、学んだことで一番役に立ったこととしては、「問う」ことの重要性について大学で学べたこと、だと感じています。
冒頭にご紹介した『自立学習の手引き』のタイトルに「読む、書く、問う」とありますが、読み、書き、理解もしなければいけない大学での学びで知識や理解が広がっていく中で、最も重要な要素である「問う」の部分こそ、これまでの私に足りなかったのだと気づきました。『自立学習の手引き』にはこうした気付きの要素がすべて収められており、卒業してから改めて読むと、良い書籍だなと思います。
在学中であっても、困ったことがあれば私たち通友会にお問い合わせいただければ協力いたしますので、ぜひ皆様も目標の達成に向かって、法政大学で学んでいただければと思います。

 

事務局より:通信教育部の卒業生組織「法政大学通信教育部校友会(通友会)」は、法政大学通信教育部の卒業生同士が親睦を深め楽しめる機会や、世代や地域を超えて出逢いの喜びを体感でき、連携できる場所を創り出したい、という趣旨のもと設立されました。活動内容等については、Webサイトをご覧ください。

法政大学通信教育部校友会(通友会)Webサイト

 

 

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